国際バカロレア発表会に行って来た。

国際バカロレアが始まったのは1970年代、その当時から「学ぶ人」を育成するプログラムとして今でいう、アクティブラーニング、プロジェクトベースラーニングが実践されて来たプログラム。

今回は、都内のインターナショナルスクールで開催されたエキシビジョンに行って来ました。


国際バカロレアはDPディプロマコース(高校に相当)とMYPミドルイヤー(中学に相当)、PYPプライマリーイヤー(小学校に相当)の過程がある。

今回は、PYP(小学校)の卒業制作のエキシビジョンだ。

小学5年生が半年以上かけてエキシビジョンに向けて準備をして来た集大成のプログラムでグループごとの発表となっている。


ホームレス、サイバーセキュリティ、ポイ捨て、いじめ問題など課題は教師がいくつか提示するそう。

その上で、3人から4人の生徒グループでそれぞれの課題をどのように調べ、まとめ、発表するかを構築する。

各グループにはチューターとして教師が一名付く(他の学年の担任など)


発表といっても、学園祭のように各教室をブースに分け、展示を行う。

展示の場所をスタンプラリーで回りながら、各ブースで生徒からのプレゼンテーションと質疑をする。

単に、模造紙に貼って見て下さいという展示より、かなりインタラクティブ。

例えば、サイバーセキュリティーブースでは、誰が入っているかわからない大きな段ボールがあり、その中の人とパソコンのチャットで会話をして中にいる生徒を当てるゲーム。

(これは、ゲームだがサイバーセキュリティのなりすましや、知らない人からのチャットへの受け答えなど学習効果もある)


ちなみに、この学校はBYOD(自分のパソコンを学校に持ってくる)ことが義務付けられている(G4以上はMac/G3はiPad)

このため、生徒のICTリテラシーは高い。

話はそれるが、学校からの連絡事項、宿題の提出、生徒間での連絡も全てグループウエア上で行われている。


もちろん、紙の展示もある。しかし、それぞれの課題テーマを説明したビデオも各自で用意している。聞くとiMovieで編集したらしい。

また、展示の最後の方で、理解を確認するクイズもKahoot!だ。


Kahoot!はSXSWでも大きく展示していたが、北米ではかなり教育現場に浸透している様子。

クイズはどう作ったの?と生徒に聞くと。

初めは、数学の宿題に先生からクイズ形式で出されていたけど、面白そうなので自分でアカウントを作って使っているとの事。

簡単に作れますよーとその場でサクサクとMacでクイズを作成してくれる。

やはり、BYODで毎日自分のMacを使っているからか、タイピングは普通の大人以上だ。



国際バカロレアでは、授業が国語、算数、社会、理科と細かく分かれているのではなく、特に最終学年のG5エキシビジョンではそこに向けてUOI(ユニットオブインクワイアリー探求学習)というコマが毎日3時間から6時間ある。

その中で、調べ、外部の会社などにアポイントを取り取材に行き、ムービーをつくりと盛りだくさんだ。

バカロレアは探求者や学習者をつくる教育プログラムなので、アクティブラーニングが実践されているし教員も日々訓練と研修の機会が与えられる。

(その代わり、部活の顧問も義務ではないし、保護者とのやりとりはグループウエア中心でスクールオフィスが事務的なことはしてくれる)


国際バカロレア認定校を200校にという目標は民主党政権時代の発議だが、政権交代後も引き継がれている。

しかし、文科省の年間予算は4000万円以下、いまだ「国定教科書」を使わない、文科省の学習指導要領と違うカリキュラムでは「1条校」でないので私学助成も受けられないということで普及には時間がかかっている。

さらに、このカリキュラムでは「教師の質」とアップデートがかなり重要になるので、教員免許を20代に取得してその後は「教師」としてキャリアを重ねているだけでは厳しいかもしれない。


デジタルハリウッド大学院 佐藤昌宏研究室(Effective Learning Lab)

Effective Learning Lab Official Page

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